GPUの構成図の見方とは?読み解くための5つのポイントを徹底解説!

GPUの構成図の見方とは?読み解くための5つのポイントを徹底解説!

※当ページのリンクには広告が含まれています。

GPUの構成図って、専門用語が多くてどうやって見ればいいのだろう、と気になっている方も多いかもしれませんね。
ネットや雑誌で複雑な図解を見かけても、なんだか難しそうでそっと閉じてしまった経験はありませんか。
でも、実は見方のコツさえ掴んでしまえば、決して難しいものではないんですね。

この記事では、GPUの構成図を読み解くためのポイントを、一つひとつ丁寧に分かりやすく解説していきます。
構成図の見方がわかると、最新のグラフィックボードの仕組みや、今話題のAI技術の裏側が、きっと手に取るようにわかるようになりますよ。
ぜひ私たちと一緒に、GPUの奥深い世界を覗いてみませんか。

GPUの構成図は「階層構造」で見ると中身がスッキリわかります

GPUの構成図は「階層構造」で見ると中身がスッキリわかります

GPUの構成図を見るための最も大切なポイントは、全体を「階層構造」として捉えることなんですね。
いきなり細かいパーツから見ようとすると、情報量が多すぎて迷子になってしまうかもしれません。
でも、大きな箱の中に中くらいの箱があり、さらにその中に小さな箱があるというように、順番に見ていくとスッキリと理解できるんです。

大きな全体図から細部へとズームインしていくイメージを持つことが、構成図を読み解く一番の近道になります。

構成図というのは、GPUチップの内部やグラフィックボード全体の構造、そしてそれぞれの役割分担を図式化したものです。
まるで、大きな会社の中にある事業部や部署、そしてそこで働く社員さんたちの関係を描いた組織図のようなものですよね。
この「組織図」の読み方がわかると、GPUがどれほど効率よく計算を行っているのかが、自然と見えてくるはずですよ。

なぜGPUの構成図は階層で理解する必要があるのでしょうか?

なぜGPUの構成図は階層で理解する必要があるのでしょうか?

でも、どうしてGPUの構成図はわざわざ階層構造で描かれているのか、気になりますよね。
それには、GPUならではの特別な役割や、設計上の理由が隠されているんです。
ここでは、階層で理解すべき3つの理由について、一緒にお話ししていきましょう。

GPUは「並列処理」のために細かい部屋がたくさんあるからです

GPUが一番得意としているのは、同じような計算を同時に大量に行う「並列処理」なんですね。
きれいなゲームの映像を描き出したり、AIの膨大なデータを学習したりするためには、たくさんの計算をいっぺんにこなす必要があります。
そのため、GPUの中には計算を行うための小さな部屋(コア)が、数千個から数万個も敷き詰められているんです。

もし、数千個の小さな部屋を一つの図面にバラバラに描いてしまったら、真っ黒で何が何だかわからなくなってしまいますよね。
だからこそ、いくつかの部屋をまとめてグループ化し、さらにそのグループをまとめた大きなグループを作るという工夫がされているんです。
このグループ分けこそが階層構造であり、構成図が階層で描かれている最大の理由なんですね。

会社に例えるなら、数千人の社員をいきなり一人ずつ紹介するのではなく、「営業本部」の中に「第一営業部」があり、そこに「いくつかのチーム」がある、と説明するのと同じかもしれませんね。
このように整理されているからこそ、私たちはGPUの全体像を把握できるんですね。

CPUのブロック図と比較すると役割の違いが一目瞭然ですね

もう一つの理由は、パソコンの頭脳である「CPU」の構成図と比較したときに、それぞれの個性がとてもわかりやすくなるからです。
CPUのブロック図を見ると、少数のとても高性能なコアと、広大なキャッシュメモリ(一時保存場所)が中心に描かれていることが多いですよね。
これは、CPUが「複雑で様々な種類の仕事を、少人数で素早く正確にこなす」ことに特化しているからなんです。

一方でGPUの構成図は、シンプルで小さな計算ユニットがズラリと並んだ、まるで「工場の生産ライン」のような見た目になっています。

GPUは「SIMD(またはSIMT)」と呼ばれる、同じ命令をたくさんのデータに一斉に適用するアーキテクチャを採用しているとされています。
構成図を並べて見比べるだけで、「CPUは少数精鋭のスペシャリスト集団」「GPUは大人数で一斉に作業をする働き蜂の集団」という違いが、視覚的にスッと入ってくるんですね。
こういった違いに気づけるのも、構成図を眺める醍醐味かもしれませんね。

階層を知ることで最新トレンドも追いかけやすくなります

さらに、構成図の見方を知っておくと、毎年発表される新しいGPUのトレンドを追いかけるのがぐっと楽しくなるんです。
NVIDIAさんやAMDさんといったメーカーは、新しい製品を出すたびに、この構成図に少しずつ変更を加えているんですね。
例えば、ある世代から突然新しい種類の小さな箱(コア)が追加されたり、メモリの配置が変わったりすることがあります。

近年では、AI向けの「Tensor(テンソル)コア」や、光の反射をリアルに描くための「RT(レイトレーシング)コア」などが、構成図の中に必ず図示されるようになっているとされています。
階層構造のどこに新しい技術が組み込まれたのかがわかると、「今回はAI性能を強化してきたんだな」といった企業の狙いが、私たちにも読めるようになるんですね。
最新ニュースを読むときも、構成図の知識があると理解度が全く変わってくると思いますよ。

GPUの構成図を読み解くための5つの具体例をご紹介します

GPUの構成図を読み解くための5つの具体例をご紹介します

それでは、ここからは実際にGPUの構成図を読み解くための具体的なポイントを、5つに分けて詳しく見ていきましょう。
専門用語も少し登場しますが、できるだけ分かりやすく噛み砕いてお話ししますので、リラックスして読んでみてくださいね。

1. ボード全体とチップ内部の2種類の構成図があるんです

まず最初にお伝えしたいのは、私たちが「GPUの構成図」と呼んでいるものには、大きく分けて2つの種類があるということなんですね。
ここを意識しておかないと、「あれ?思っていた図と違うな」と混乱してしまうかもしれません。

  • ボードレベル構成図:グラフィックボード全体の構造を描いた図
  • チップ内部構成図:GPUチップという小さな部品の中身を描いた図

ボードレベル構成図は、パソコンに組み込むあの板状のパーツ全体の仕組みを示しています。
GPUチップを中心に、映像データを保存するVRAM(GDDR6やHBMなど)、電気を送る電源回路、熱を逃がす冷却ファン、そしてモニターに繋ぐ映像出力端子などがどのように繋がっているかが描かれているんです。
パソコンを自作される方にとっては、こちらの構成図のほうが馴染み深いかもしれませんね。

一方で、チップ内部構成図(アーキテクチャ図とも呼ばれます)は、そのGPUチップの中を顕微鏡で覗き込んだようなミクロの世界の図です。
この記事で主に取り上げている「階層構造」は、こちらのチップ内部構成図のお話なんですね。
構成図を見かけたら、まずは「これは全体の図かな?それともチップの中の図かな?」と一呼吸おいて確認してみると良いかもしれませんね。

2. チップ内部の階層構造(GPC・TPC・SM)を見てみましょう

さて、いよいよチップ内部の階層構造にズームインしていきましょう。
ここでは、世界で最もシェアが高いとされているNVIDIAさんのGPUを例にしてお話ししますね。
GPUチップの中は、主に3つの階層に分かれて整理されていることが多いんです。

一番大きなグループが「GPC(Graphics Processing Cluster)」です。
これはGPU全体を大まかに切り分けた、最も大きなブロックですね。
会社でいうところの「本部」や「事業部」といったところでしょうか。

次に、そのGPCの中にいくつか入っている中くらいのグループが「TPC(Texture Processing Cluster)」です。
事業部の中にいくつかある「部」や「課」のようなイメージですね。

そして、TPCの中にさらにいくつか入っている最も重要な基本ブロックが「SM(Streaming Multiprocessor)」です。
このSMこそが、実際に計算の仕事を行う「現場のチーム」に当たります。

「GPUチップ」→「GPC」→「TPC」→「SM」というマトリョーシカのような階層構造をイメージできると、構成図の見通しがグッと良くなりますよ。

3. SM(ストリーミングマルチプロセッサ)の中身はどうなっている?

階層を下っていくと、いよいよ「SM(ストリーミングマルチプロセッサ)」にたどり着きます。
実は、GPUの性能を決定づける一番の心臓部が、このSMなんですね。
構成図でも、このSMの中身が一番詳しく、アイコン付きで描かれることが多いんです。
SMというチームの中には、様々な特技を持った「コア(作業員)」たちが配置されています。

  • CUDA(クーダ)コア:足し算や掛け算など、一般的な数値計算を黙々とこなす基本のコアです。
  • Tensor(テンソル)コア:AIの学習などで必要になる、行列の計算を驚異的なスピードで処理するAI専用のコアです。
  • RT(レイトレーシング)コア:光の屈折や反射を計算し、まるで実写のような美しい映像を作り出すための専用コアです。

NVIDIAさんの近年のアーキテクチャ(Ada Lovelace世代やHopper世代など)では、この3種類のコアが同じSMの中に同居している様子が構成図に描かれているとされています。
昔のGPUにはCUDAコアしかありませんでしたが、技術の進化とともに専門職のコアが仲間入りしてきたんですね。

構成図のSMの四角枠の中に、これらのコアがどのように配置されているかを見ることで、そのGPUが「ゲーム向け」なのか「AI開発向け」なのか、メーカーの意気込みを感じ取ることができるかもしれませんね。

4. GPUのメモリ階層は4つのレベルで構成されています

コアと同じくらい重要なのが、データを一時的に置いておく「メモリ」の場所です。
計算がいくら速くても、データを取りに行くのに時間がかかっては意味がありませんよね。
そこでGPUでは、データへのアクセス速度を上げるために、メモリも4つの階層に分けて構成図に描かれています。

このメモリの4階層は、私たちの仕事場の環境に例えるととても分かりやすいんですよ。

1つ目は「レジスタ」です。
これは各コアが専用で使える、超高速なメモリです。例えるなら「自分の手のひらに握っているメモ帳」ですね。
2つ目は「共有メモリ(Shared Memory)」などと呼ばれるオンチップメモリです。
これはSMというチーム全員で共有するメモリで、「チームのデスクの真ん中にあるホワイトボード」のような役割を果たします。

3つ目は「L1/L2キャッシュ」と呼ばれるオフチップキャッシュです。
これは他のSMとも共有する大きめのデータ置き場で、「オフィスの共有本棚」といったところでしょうか。
そして4つ目が、一番外側にある「グローバルメモリ(VRAM)」です。
グラフィックボードに搭載されているGDDR6などのことで、大容量ですが少し遠い場所にある「倉庫」のようなイメージですね。

構成図を見ると、CPUのメインメモリから「PCIeバス」や「NVLink」といった通路を通って、このVRAMの倉庫へデータが運ばれ、そこから各コアへ流れていく様子が矢印で描かれていることが多いんです。
データの流れを意識しながら図をなぞってみると、GPUの仕組みがより立体的に感じられるはずですよ。

5. NVIDIAとAMDで構成図の用語が違うので注意が必要ですね

色々な構成図を見ていると、「あれ?さっきと書いてある名前が違うぞ?」と戸惑うことがあるかもしれません。
実は、GPUを製造している二大メーカーであるNVIDIAさんとAMDさんでは、構成図で使われる専門用語が少し異なっているんですね。
ここを知らないと、せっかく知識を深めても混乱してしまう原因になってしまいます。

例えば、先ほどお話しした「SM(現場のチーム)」にあたるものを、AMDさんでは「CU(Compute Unit)」と呼んだりします。
また、基本的な計算を行う「CUDAコア」に相当するものは、AMDさんでは「SP(Streaming Processor)」と呼ばれることが多いとされています。

同じような仕組みを描いた構成図でも、メーカー独自の呼び方が使われているだけなので、基本の構造は大きく変わらないんですね。
「呼び方が違うだけで、やっていることは似ているんだな」と心の中で変換しながら読んでいくと、どちらの構成図もすらすらと読めるようになると思いますよ。

大規模GPUクラスタの構成図も増えてきていますね

さらに応用編として、最近のAIブームやスーパーコンピューターの世界では、単体のGPUだけでなく、複数のGPUを繋ぎ合わせた「GPUクラスタ」の構成図を見る機会も増えてきています。
これは、一つのGPUだけでは足りない計算力を、たくさんのGPUをネットワークで結んで補うための仕組みを描いたものです。

こういった構成図では、GPU同士を繋ぐ「NVLink」や、サーバー同士を繋ぐ「InfiniBand」といった超高速な通信ケーブルのつながりがポイントとして描かれることが多いとされています。
また、IntelさんやAMDさんのCPUにGPUが統合された「iGPU」の構成図では、CPUとGPUが同じメモリを分け合って使う構造が描かれていたりもします。
少し複雑に見えるかもしれませんが、基本の階層構造がわかっていれば、「これが何十個も繋がっているんだな」とイメージできるはずですよ。

GPUの構成図を見極めるためのポイントをおさらいしましょう

GPUの構成図を見極めるためのポイントをおさらいしましょう

ここまで、GPUの構成図を読み解くための様々なポイントを見てきました。
たくさんの情報があって少し頭がいっぱいになってしまったかもしれませんね。
ここで、大切なポイントをもう一度一緒に振り返ってみましょう。

  • 全体像を掴む:まずは「ボード全体」の図か「チップ内部」の図かを見分けましょう。
  • 階層を意識する:チップ内部は「GPC → TPC → SM」と大きな箱から小さな箱へと順番に見るのがコツです。
  • 心臓部を観察する:SMの中にあるCUDAコア、Tensorコア、RTコアなどの配置を確認しましょう。
  • データの流れを追う:レジスタからVRAMまで、4階層のメモリをデータがどう動くかイメージしてみてください。
  • 用語の違いに注意:NVIDIAとAMDで呼び方が違うことを知っておくと、色々な図が読めるようになります。

この5つの視点を持っておくだけで、今までただの複雑な模様に見えていた構成図が、意味を持った設計図として見えてくるようになるはずです。
それぞれのパーツが協力し合って、私たちが楽しむゲームや便利なAIを支えてくれているんだなと想像すると、なんだか愛着が湧いてきませんか。

構成図が読めると、技術トレンドをもっと楽しめるようになりますよ

構成図が読めると、技術トレンドをもっと楽しめるようになりますよ

GPUの構成図について、少しでも身近に感じていただけたでしょうか。
最初は難しそうに見える専門的な図解でも、見るべきポイントを絞ってあげるだけで、私たちにも十分に読み解くことができるんですね。

構成図の見方がわかると、「新しいグラフィックボードを買おうかな」と悩んだときにも、カタログのスペック表を見る以上の深い理解ができるようになります。
「この世代はコアの配置がこう変わったから、自分のやりたいゲームに合っているかもしれないな」なんて、ちょっとプロっぽい視点で選べるようになるかもしれませんね。

そして何より、日々進化していくIT技術のニュースを読むのが、今までよりもずっとワクワクするものになるはずです。
もしかしたら、次に構成図を見かけたときは「あ、この部分はあれのことだな!」と、少し嬉しくなっている自分がいるかもしれませんよ。
ぜひ、これからもテクノロジーの進化を楽しんで追いかけてみてくださいね。私たちも、そのお手伝いができればとても嬉しいです。